Story
ストーリー
鶴姫のものがたり
物語は今から約440年前の戦国時代。
主人公の鶴姫は、しまなみ海道の大三島に鎮座する日本総鎮守大山祇神社大宮司・大祝安用の娘としてすくすくと育っていた。が、世は天下争乱の時代。周防(現在の山口県)の大内氏が勢力を広げ、瀬戸内海の制覇に乗り出してきた。
大祝氏は代々神職として、伊予を治める河野氏や来島氏に支えられていたが、大三島が侵略されそうになると、一族の代表者を統括者として出陣。鶴姫の次兄安房は、大内軍を撤退させたが、討死したため、17歳の鶴姫が一族を率いて戦場に……。
瀬戸内海の平和を守ることを大山祇神社の守護神の龍神から託される鶴姫だったが、戦いが憎しみを生み、憎しみが憎しみを重ねる世の中に迷い、苦しむ。
「誰かがこの連鎖を断ち切らなければ……」。
鶴姫を心から愛し、命を捧げる若い海将クロタカ。女として鶴姫の気持ちを知り、窮地を救おうとする幼なじみのカモメ。恋と友情と一族の運命が交錯する中、平和を願う鶴姫が取った決断は……!?